弁護士になる方法

弁護士になる方法

司法制度改革により弁護士、検察官、裁判官へのなり方が変わった

 
これまでは司法試験に合格した後に、司法研修所にて司法修習を受ければ、民事事件や刑事事件を審査する裁判官、刑事事件で起訴する検察官、民事事件や刑事事件で代理人や弁護人として活動する弁護士の3つから1つ目指したいものを選べました。しかしながら、司法制度改革により、弁護士、検察官、裁判官の人口、いわゆる法曹人口を大幅に増やそうと試みられました。その結果、専門性のある優れた法曹を育てるために、従来の司法試験による選抜だけではなく、法学教育、司法試験、司法修習を連携させた新しい法曹養成制度がスタートしました。これは法科大学院を中心に行われています。弁護士になるための方法としては、民事事件を中心に活動したい人も刑事事件を中心に活動したい人も、共通しており、現在3通りあります。
1.法科大学院を修了した後に司法試験に合格する
司法制度を改革したのですから法科大学院への入学者が多くなってもらいたいところですが、ここ数年は減少傾向です。
2.司法試験予備試験に合格した後に司法試験に合格する
司法試験予備試験に合格できれば法科大学院課程を修了しなくても、司法試験を受験することができます。最近は法科大学院へ入学することなく、司法試験予備試験に合格する人が増えています。とはいえ、1の方法でも2の方法でも司法試験には合格しなければなりません。
これは民事事件の代理人になりたい人でも刑事事件の弁護人になりたい人でも変わりません。司法試験合格後は1年間の司法修習を経た後に、修了試験を行って、それぞれが望む弁護士、検察官、裁判官の道へ分かれていきます。
3.検察事務官から検事、そして弁護士を目指す
3つ目のこの方法は、あまり多くありませんが、存在はします。刑事事件などで検察官の補佐をする検察事務官二級となって3年を経過した後、考試の上、副検事となることができます。また、副検事から考試を経て特任検事になることも出来ます。その後、研修を受ければ弁護士になれますが、検事になることさえ難しいために、弁護士になろうと思って事務次官になる人はまずいません。
 

司法試験を受けるために必要な司法試験予備試験とは?

 
従来の司法試験の撤廃を受け、司法試験予備試験は2011年から始まりました。
この試験に合格できれば、法科大学院に入らなくとも法科大学院修了者と同等のレベルの力があるとされ、司法試験の受験資格を取得できます。
予備試験では、短答式試験、論文式試験、口述試験すべてにおいて順に合格する必要があります。この試験の合格率は数%と非常に低く、難易度が高いことが伺えます。しかし、予備試験の受験回数には制限がないために、弁護士になりたい人は何度も受けます。
なお、予備試験後に受ける司法試験ですが、5年以内に3回まで受験が可能となっております。
 

司法試験を受験するためには法科大学院とは?

 
法科大学院に入るためには受験資格が必要です。法科「大学院」ですから、一般の大学院と同様に大学卒業資格が基本的に必要です。
とはいえ、高校しか卒業してない人でも、事前の審査で受験資格が認められる場合があるので、どうしても法科大学院に行きたければ直接、大学院へ問い合わせみるのがよいでしょう。
法科大学院では、大学で法学を学んだ人は2年、それ以外の人は3年間勉強することになります。
司法試験を受ける資格を手にするために法科大学院へ通うのですから、通常、修了後は司法試験を受けることになります。なお、司法試験は予備試験の合格者と同じように、5年以内に3回受験することが出来ます。

執筆者

ヴィクトワール法律事務所

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