それって恐喝罪?弁護士が解説!

恐喝罪の成立要件

人を恐喝して、②財物を交付させ、または財産上不法の利益を得、もしくは他人に得させる行為を指します。
恐喝罪が成立するためには、他人に財物を交付させるための手段としての暴行・脅迫と、暴行・脅迫(恐喝行為)によって畏怖した相手方の交付行為による財産の移転、その因果関係が必要となります。

強盗罪と恐喝罪の違い

強盗罪とは暴行・脅迫を用いて他人の財物を移転させるという点で共通していますが、強盗罪の「暴行または脅迫」は、恐喝罪に該当する行為よりも程度が重いとされています。暴行・脅迫の程度が、相手の反抗を抑圧するようなものであれば強盗罪に当たることになります。
例えば、拳銃や刃物をつきつけ、財物を交付させる場合の脅迫行為、特に殺傷能力のある武器を使用する脅迫は、反抗を抑圧するに足りると解され、強盗罪に当たります。口で「殺すぞ」といい財物を交付させる場合の脅迫行為は、恐喝罪に当たります。

恐喝罪の「脅迫」…相手方を畏怖させるような害悪の告知をすること
脅迫罪の「暴行」…相手方を畏怖させる性質の暴行で足り、犯行を抑圧するに足りる程度に達しないもの

恐喝罪の刑罰

恐喝罪の刑罰は刑法第249条に以下のように定められています。
1 人を恐喝して財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。
2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。
恐喝には罰金刑はありませんので、起訴されて有罪判決を受けると、必ず懲役刑となります。

恐喝罪に当たる行為(具体例)

上記以外に恐喝罪に当たる行為として判例に示されているものは以下のようなものがあります。
・私人の秘密を摘発すると通告すること(判例)
・一定地域の住民がらが絶交する旨通告すること(判例)

恐喝罪で逮捕されると?

逮捕されると警察署で身体拘束を受けることになります。身体拘束が予想される期間は下記の通りです。

⇒逮捕されると48時間
⇒勾留決定がなされると10日間(勾留延長があれば、さらに10日間)
⇒起訴された場合は保釈が許可されるまで身体拘束が継続

もちろん事件の内容によっては数日で釈放となる場合もありますが、最長の場合には捜査段階で最大23日間の身体拘束が予想されます。勾留が決定してしまうと、長期に渡る身体拘束を受けることとなり、職場等への影響は避けられません。
恐喝で逮捕された場合の勾留割合は9割を超えており、ほとんどの場合で勾留されてしまうことになります。

当事務所の弁護士方針

恐喝事件の弁護方針としては、「詐欺事件」と同様で、警察動向、検事方針を探知しつつ、事案の特性に応じ、最善を探るということになります。示談についても様々なアプローチにより成立させることを目指します。
なお、実務的には、金銭喝取意思の存在について、証拠が薄いと検事が判断した場合、不起訴ではなく、罪名を脅迫罪、暴行傷害罪に認定変えをした上で、略式起訴(罰金刑)となることもあり得るところです。場合により、この結論を目指すことも考えられますが、検事に対する証拠に基づく折衝、説得が肝要となります。
恐喝事件のように被害者のいる事件では、被害者との示談交渉が不起訴獲得を目指す上で重要になります。ただ、恐喝事件については、「脅迫」「暴行傷害」という物理的な手段を伴うことから、詐欺事件のような被害者の対応と異なり、被害者は捜査段階で示談に応じることは多くありません。警察も被害者保護の観点から被害者のガードを固めますので、弁護士に依頼し示談交渉を進めることが必要です。

解決事例

示談で不起訴処分を獲得したケース

依頼者Aさんは被害者Bさんに100万円を貸していましたが、期限を超えても支払いません。そこで、怒ったAさんは、「払わなかったら、家族がどうなっても知らないぞ!」と手紙を送り付け、驚いたBさんは、警察に相談しました。
警察は、Aさんを逮捕するため、逮捕を取得する準備をしていましたが、それを察知したAさんは当事務所にご依頼をいただきました。
当事務所の弁護士は急遽示談に動き、Bさんの債務を一部猶予する形で示談を成立させ、示談書を警察に提出し(警察はしぶしぶながら受け取りました)、Aさんは逮捕されることなく無事に不起訴処分となりました。

執筆者

ヴィクトワール法律事務所

刑事事件について高い専門性とノウハウを有した6名の弁護士が在籍する法律事務所です。

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