痴漢行為及び盗撮行為、連続3件の迷惑防止条例違反行為につき、不立件・不起訴処分を得られたケース

事案の概要

水島さん(仮名・男性)は、令和5年6月3日(※性的姿態等撮影罪施行の令和5年7月13日の前)、都内某公園で実施されていたイベント会場に一人で訪れていました。公園は、たくさんの家族連れやカップル、友人同士のグループなどでにぎわいを見せていました。
水島さんは、向こうから歩いてくる女性Aさんとすれ違う際、その尻を触るという痴漢行為をしました(行為①)。続いて、水島さんは公園内ベンチに座る女性Bさんに自身のスマートフォンを向けて、動画撮影をしました(行為②)。更に、水島さんはその近くに座っていた女性Cさんにも自身のスマートフォンを向けて、動画撮影をしました(行為③)。
水島さんの一連の行動を見ていた人の通報により、警察が臨場し、水島さんは任意で警察署にて事情聴取を受けました。

 

弁護活動の流れ①

痴漢の被害者Aさん・盗撮の被害者Cさんとの示談交渉

事情聴取を受けた翌日、ヴィクトワール法律事務所に相談にいらした水島さん。
弁護士は、水島さんから弁護人選任届をいただいた後、担当の警察署に電話をし、3名の被害者に対し、謝罪と示談をしたい旨を申し入れました。
警察官から、AさんとCさんの了承を得られたとの回答があり、弁護士は二人の被害者それぞれと面談の約束をすることができました。なお、Bさんは警察官が某公園に臨場した際には既にその場を離れていたとのことで、警察も未だBさんの氏名・連絡先を把握していないとのことでした。

Aさん、Cさん、いずれも被害感情が強く、今後はイベント等があったとしてもまた同様の被害を受けるのではないかという恐怖を感じていると、弁護士に打ち明けてくださいました。
被害者との面談後、弁護士は、被害者に対して新たにどのような約束を誓約することが、Aさん、Cさんに安心感を持っていただけるかについて再度、水島さんと協議をしました。
水島さんとの協議結果を踏まえ、弁護士は被害者それぞれと2回目の面談を行った結果、Aさん、Cさんそれぞれから「宥恕」(ゆうじょ。許すという意味)という言葉と、被害届を取り下げる旨の言葉が入った示談書の取り交わしをしていただくことができました。

弁護士は、担当の警察官に対し、AさんとCさんとの間で上記の内容で示談合意を取り交わすことができたことを報告しました。

弁護活動の結果①

Aさんに対する痴漢行為と、Cさんに対する盗撮行為について、水島さんは「不立件」処分となりました。
「不立件」とは、わかりやすく言えば、事件を検察庁に送らずに警察署限りで事件を終わらせることを意味します。よって、水島さんは前科がつくことを回避できました。

 

弁護活動の流れ②

所在不明の被害者Bさんに対する示談交渉

依然として、警察もBさんの氏名や住所等の連絡先を把握できず、Bさんに対する盗撮行為についてのみ、検察庁に書類送検されました。
水島さんは、本件事件を起こした直後から、「なぜ、このような行為をしてしまったのか」を分析し、二度と再犯をしないよう、対策を講じたいと強く切望されました。そこで、性依存症の治療とカウンセリングのため、専門のクリニックに定期通院をするようになりました。
弁護士は、所在等が不明でBさんに謝罪と示談ができないものの、水島さんの定期通院を始めとした努力や猛省の度合等を書面にまとめ、不起訴処分が妥当である旨の意見書を検察官に提出しました。

弁護活動の結果②

Bさんに対する盗撮行為について、水島さんは「不起訴」処分となりました。

 

弁護のポイント

 ・被害者の方に対する謝罪と示談を尽くすこと
 ・被疑者において、再犯をしないために、できる範囲の努力を尽くすこと
この2点を重視して、水島さんの刑事弁護活動をしました。

 

弁護士のコメント

連続3件の行為をしてしまったため、正直、不立件・不起訴処分は困難だと思っていました。しかし、上記の弁護のポイントを徹底的に尽くしたことで、不立件・不起訴処分を獲得でき、心から安堵しています。

 

執筆者

ヴィクトワール法律事務所

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