息子さん(少年)が高校在学中に器物損壊事件等で逮捕・勾留されたが、少年鑑別所での観護措置を免れ、保護観察処分で高校に復帰できたケース

器物破損のイメージ

【事案の概要――器物損壊事件】

高校生の息子さん(森君・仮名)を持つご両親からのご相談でした。
森君は、校外に広い交遊関係を持っており、校外の友人とともにいたずらで公共の物を破損させるという器物損壊事件を起こしてしまいました。そして、事件の内容も相当悪質であったことから、事件の数か月後に警察に逮捕・勾留され、高校にも行けなくなってしまいました。

【弁護活動の経過・結果】

以上の状況のもとで、私たちが刑事事件・少年事件として事件を受任させていただきました。
私たちが、警察署での接見等で、森君とご両親に詳しくお話を伺うと、森君は本来、大変真面目な性格で成績も優秀であること、本件は友人の誘いを断れずに起こした突発的な犯行であること、犯行における森君の役割もそれほど重要ではなかったことなど、多くの有利な情状が判明しました。
私たちは、刑事事件・少年事件の弁護活動として、森君の真摯な思いを載せた反省文・謝罪文や、ご両親の嘆願書、高校の成績表などを疎明資料として収集し、これらを裁判官に提出し、森君には再非行のおそれがないこと,再度の身体拘束を伴う少年鑑別所での観護措置までは必要なく、ご両親による在宅での観護で十分であることを訴えさせていただきました。
その訴えが通じたのか、森君は、勾留満期の家庭裁判所送致の日に、少年鑑別所での観護措置を免れ、すぐに高校に復帰することができました。
また、家庭裁判所の調査官と密に連絡を取り、事件自体について高校に問い合わせない形にしていただきました。
その後、森君は、家庭裁判所での少年審判を経て保護観察処分となりました。少年審判でも、私たちは前と同様の訴えを行い、本人も事件について真摯に反省し、今後の被害弁償・示談の意思を表明した結果、今後の進学に大きく響く少年院送致ではなく、保護観察処分にとどまりました。
私たちとしては、森君の今後の夢に向かうお手伝いができたのを嬉しく思います。

執筆者

ヴィクトワール法律事務所

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