目次
刑事事件に強い弁護士の特徴
早期に解決できるように取り組む弁護士は刑事事件に強い
現在の日本での刑事事件の裁判では99%以上が有罪になっています。
しかし、事件を起訴するか不起訴にするか検察が判断する段階で、不起訴に持ち込めれば、当然ですが有罪にはなりません。もちろん前科もつきません。
このように不起訴に持ち込むためには、弁護士が素早く活動する必要があります。
通常、逮捕から48時間以内に警察は検察へ送致するかどうかを決定します。
その後、検察では24時間以内、つまり逮捕から72時間以内に裁判所へ勾留請求するか、起訴するか、釈放するかを決定します。勾留請求が認められてしまえば、最長で20日間身柄を拘束されてしまいます。
つまり、逮捕から72時間以内に、被疑者と面談し、すばやく行動できるような弁護士が刑事事件に強いと言えます。
現在、刑事事件に強いと謳っている法律事務所の多くは、電話などで24時間受け付けしています。その理由は逮捕されてからのわずか72時間が今後の裁判を進める上でも大変重要だからです。
逆に電話で24時間受け付けを行っていないのに、刑事事件に強いと謳っている法律事務所はきちんと仕事をしてくれるのか疑ってかかったほうがいいかもしれません。
逮捕後、こまめに会いに来てくれる弁護士は心強い
刑事事件に強い弁護士は素早く行動するだけではなく、依頼者にこまめに面談を行います。
逮捕から72時間以内に勾留請求されるのか不起訴になるのか決まるのですから、弁護士はこの間に忙しく動きまわります。
示談交渉が得意な弁護士の場合、この間に相手と示談交渉を行い、刑を軽くしたり、不起訴に持ち込んだりすることが出来ます。
しかしながら、そう簡単に物事は運びません。ですから、依頼者の意向を聞き、今後の進め方を協議するために弁護士は会いに行きます。また、依頼者は弁護士以外の外部との接触が禁止されているので、大変心細い状態にあります。そのため、嘘の自白をしてしまうこともありますが、こまめに会い、アドバイスすることで、このような行為を防止できます。
検事出身の弁護士は刑事事件に強いと言われることは本当?
一般的に検事出身の弁護士は刑事事件に強いと言われますが、これは概ね当たっています。
検事出身の弁護士の場合、弁護士では知り得ない、どのように捜査を進めるかというプロセスを経験しています。その結果、刑事裁判でも捜査側がどのように行動するのかその考えをある程度推測できます。
ですから、逮捕されたとき、どのように対応すれば不起訴になるのか、どのように対応すれば勾留請求されないのかが、わかります。そのため適切なアドバイスが行え、依頼者の利益となるでしょう。
また、検察であった経験から相手検事が被疑者に対し、どの程度の刑をかそうとするのか、どのような情状があれば刑が軽くなるか、不起訴になる可能性があるのかなども推測できます。
このように検事出身の弁護士は刑事裁判に強いという特徴があります。
とはいえ、もちろん検事出身者以外の弁護士にも優秀な人はおりますし、刑事事件を専門に行なっている法律事務所もあります。ですから、あくまで検事出身者の弁護士は刑事事件に強い傾向がある程度に覚えておいてください。