痴漢で捕まったらどうすればいいですか?

痴漢で捕まったらどうすればいいですか?

痴漢で捕まった際の手続きの流れを知る

痴漢で逮捕された際にはまずは警察による取り調べが行われます。この取調べの間、最大48時間は身柄を拘束されてしまいます。警察での取調べの後、検察官へ身柄が送致されます。検察官が改めて取調べを行い、勾留請求をするかどうかを判断します。
 
従前は、逮捕に引き続き勾留請求をし、勾留が認められることが多く、10日から20日間勾留が続きました。しかし、例えば会社に勤めている方が10日も無断欠勤をすれば、会社を辞めさせられるおそれも出てきますし、痴漢事件で逮捕されたとの事情を伝えると、痴漢行為をしたかどうかに関係なく辞めさせられてしまうことも珍しくありませんでした。
 
そのような社会的影響や、刑事訴訟法の逮捕や勾留の要件の原則に立ち戻る考え方から、近年では、身元がはっきりしている人については、検察官も勾留請求をせず、裁判官も勾留を認めないことが多くなってきました。
 
逮捕された直後に弁護士に連絡を取ったり、事情を知った家族から弁護士が依頼を受けたりすれば、弁護士は、逮捕された方がいかに安定した生活を送っているかを捜査機関や裁判官に説明し、家族に身元引受人になってもらうなどして、逮捕や勾留されない可能師を高める活動をすることができます。
 

痴漢の刑法上の扱いとはどういったものなのか

痴漢は刑事事件ですが、都道府県ごとの条例で定められています。一般に迷惑防止条例と呼ばれているものがそれです。そのため、刑罰の内容も都道府県ごとに少々異なります。
 
痴漢行為の態様によっては、刑法の強制わいせつ罪に該当することもあります。問題の行為が迷惑防止条例違反なのか、強制わいせつなのかは事案毎に判断することになりますが、より直接的に接触する行為は強制わいせつという重い犯罪に該当することになるといえます。
 
強制わいせつ罪に該当する場合に、相手に怪我をさせてしまうと、強制わいせつ致傷という更に重い犯罪が成立することになります。
 
迷惑防止条例違反には罰金刑が定められていますが、強制わいせつ罪や強制わいせつ致傷罪には罰金刑やなく、基本的に公判請求され公の法廷で裁判を受けることになります。
 
痴漢事件での罰金刑の場合は、公の法廷での裁判ではなく、略式手続という裁判が行われることがほとんどです。ざっくりとしたイメージとしては、検察官が裁判所に対して、書類を提出して罰金刑が相当かどうかの判断を求める手続きです。
 

痴漢事件の際に弁護士はどう活用すれば良いか

痴漢事件の加害者とされてしまったときは、早急に弁護士と相談することが重要です。まず、実際に痴漢行為をしたのか、してないのかをはっきりさせる必要があります。
 
痴漢行為をしていないのであれば、自分が潔白であることを捜査機関にしっかりと説明するのか、または黙秘するのかなど、対応を決めることになります。警察は取調べのプロですから、警察からの取調べを受けているうちに、実際とは違う事実を認めてしまい、調書が作成されてしまうということもあり得ます。取調べを早く終えたかったりして、事実でない調書が作られてしまうと、改めて真実を説明するときに苦労することになります。
 
痴漢行為をしてしまっていて、罪を認める場合には、その旨捜査機関に話すことになります。その上で、弁護士が被害者と話合い、被害者にご理解をいただいて、被害届を取り下げていただけるかどうかを念頭にお話をすることになります。その場合には、被害者の方へ迷惑をかけていることになりますので、金員をお支払うすることが多いです。
 
示談が成立すれば、その結果を検察官へ伝え、処分の判断材料にします。前科や前歴がなければ、示談が成立すれば、不起訴処分になることが多いです。
 

痴漢冤罪事件に巻き込まれたら

痴漢冤罪は大変厄介なものです。痴漢事件については、被疑者の証言が重視される傾向もあり、被害者が嘘をいうことは基本的には考えられないというかのように手続きが進む印象が有りました。
 
最近では、示談金目的で痴漢をされていないのに痴漢をされたといったりする事件が報道されたり広まることによって、必ずしもそのような偏った見方は減ってきているとは思われます。
 
しかし、現場の警察官としては、基本的には痴漢行為をした可能性が高い者として扱いますので、精神的には追い込まれる可能性が高いです。
 
痴漢を疑われたときに、線路上に降りてその場を離れようとしたり、走ってその場を離れる方もいます。しかし、このような行為は、新たな問題を起こしてしまう可能性もあります。電車の運行を止めたりなどすれば、威力業務妨害罪が成立する可能性がありますし、走って逃げる際に他人にぶつかってしまうことも考えられます。突然痴漢と言われてあわててしまうとは思いますが、まずは落ち着いて行動することが大切です。
 
 

執筆者

ヴィクトワール法律事務所

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